- ゴチソウサマと… -
おまけ。〜訓練校編〜

                                           7000hit 鬼龍院ハナコ様へ



それは、訓練校も二年目。 西脇の誕生日の事だった―

一週間前の石川の誕生日の日。西脇から特別なバースデイプレゼントを貰った石川は、西脇の誕生日には『手料理でもてなす。』というリクエストを貰っていた…
なので、当日。
一週間前にも訪れたバーの厨房を借りて、腕をふるっていた。


ひととおり、ケーキ(クロウのたっての願いで。)などでお祝いをした後に、
皆で石川の手料理を食べ始め―

そして、皆のお腹も満足した頃。
「石川!コレ美味しかった!!」
「ありがとう宇崎。」
「本当に美味いね。石川」
「クロウの口に合って良かったよ。」
「石川。有り難う。美味かったよ。」
「西脇…。満足できたようで」
「あぁ。で…」
「「「御馳走様でした!」」」
「はい。よろしゅうに。」
皆から『美味しい』と言われ、微笑んでいた石川は、つい『普段』通りの返事を返す。

皆は初めて聞いたのであろう。一様に不思議顔だ…

「よろしゅうに?」
「よろしゅうに。」
「…石川、あのさ」
「なんだ?宇崎」
「『よろしゅうに』って何?」
「あぁ…。こっちでは言わないのか…」
「うん。初めて聞いたよ…。で?」
「で。…確か…『よろしく食べやがってこのヤロー』かな?」
石川がサラリと笑顔で答えた内容に、三者三様の反応が返ってきた―

西脇は驚いたように石川を見て、固まり。
宇崎は「ごふっ」と飲んでいたビールを咽た。
クロウは数秒固まり…爆笑。

「大丈夫か?宇崎」
「ゲホゲホ…」
「…クロウ…笑いすぎ…」
「あーはっはっは!…だって…『食べやがって』って!しかも、『このヤロー』!!」
「クロウは何でそんなに笑ってるんだ?」
「くっくっく…石川…最高だ…」
「???」
石川はクロウが爆笑している訳も宇崎が咽た理由も。全てが『わからない』という顔で西脇に助けを求め…助けを求められた西脇は。

『そんな風に見られても…。困っているのはこっちの方だ…』 と、思ったとか…

ゴホン。と一つ咳払いをした西脇は石川に向かって、神妙な顔つきで問い返す―

「…石川…それは誰に聞いたんだ?」
「え?それって『よろしく食べやがってこのヤロー』?」
「あぁ…」
石川が再度口に出すと。
クロウは収まりかけていた笑いが再発し。宇崎は未だにゲホゲホと咽ている…。

「それがどうかしたのか?」
「…いや… で。誰にきいたんだ?」
「えっと…母さんだけど?それが?」
「ぶっ!」
宇崎は又もやビールを噴出す…
「汚いなー。宇崎…」
「あーはっはっは!!」
「クロウ…いい加減に…」
「ダメ。無理!おかしすぎっ!!」
クロウはお腹をかかえて笑っている…。

「何で皆、咽たりしてるんだ?」
「ゲホゲホ… い・石川…?」
「ん?」
「…それってマジでお母さんから教えられたの…?」
「あぁ。」
「えぇぇ!!あの綺麗なお母さんが?それを言ったの!?」
「あぁ…それがどうかしたのか?」
「どうかしたのかって…いや…」
宇崎は言葉を濁して、西脇をチラ見する…。
西脇は何だか可笑しな表情で。(後で聞くと、笑いたいけど、それも失礼かと思い、我慢していたらしい…)

「…それで、父親は何も言わなかったのか?」
「父さんが?」
「あぁ。」
「…特に、何も… ぁ!」
「なんだ?」
「そういえば、母さんに『それは…チョット…』みたいな事を言ってたような…」
「だろう!」
「何でかな?全然おかしくないのに…」
という石川の不思議顔に三人は。

「…は?(いや…おかしいだろ!)」
「えぇ!?(おかしいよね?あきらかに!!)」
「ぶっくっくっく…!!(面白すぎる!!)」

三者三様の反応に。
「…皆…何かヘンな物でも食べたのか?…」
小首をかしげ、未だに『理解できない』という石川の姿を見て、二人とも諦めの溜め息をつく―
(クロウは爆笑中。)

そして… 西脇と宇崎は顔を見合わせ―

「「石川!今度からそれ言わなくていいから!!」」  




                                                    05.08 UP

アトガキトーク(もしくはいい訳。)
はい。ということで? ハナコ様からのキリリク(おまけ編)でした。
ハナコ様から『ダメ出し』はされませんでしたが(笑)
「西やんとか同期のメンバーで!」とお願いされましたので、がんばってみました。
さてはて。
果たしてハナコ様の思っていた感じに仕上がってるのでしょうか!?←いや、其れはナイ。(笑)
今回も書き逃げダーーッシュ!!ですよ。